自然療法のクシロ薬局

マッサージとは

自分でマッサージをしたり、親しい人にしてもらうと、身体が楽になった経験があると思います。そのため日常の肩凝り、筋肉痛、筋肉の張り、関節痛、こわ張りなどの関節の障害や腹痛、不快感、更年期障害、疲労回復、循環系の活性化、皮膚、腸、腎臓からの排泄を和らげるなどの為にマッサージは利用されてきました。特に親しい人にしてもらうと、治ってくれとの願いが心のこもった指先、掌からマッサージオイルを通し患部に行き渡り、血行を良くし、血液を身体表部へ引き寄せ、皮膚の毛穴を弛めて開き、病気を起こす物質の排泄を促進する働きを持つことは、古くはインドやエジプトにおいても、現代のハーバルオイル全盛の米国、イギリス、フランスなどにおいてもよく利用されています。軽い病気からなかなか治らない慢性病を考えてみますと、現在医学でも治る病気は限定されています。治りにくい病気も、自分一人ではなく、親しい人に窮状を説明して、マッサージを通して、大切な排泄器官である皮膚を正常にして、たまった老廃物を排泄する手助けにマッサージオイルをとおして身体をいたわって下さい。ここでの入念なマッサージとは、(絞るように、もんだり、ローラーをかけたり、撫でたり)よどんだ血液と病気を起こす老廃物を、組織から絞りだし、静脈血やリンパに流し入れたりして、老廃物や毒素で充満した肺に向かう静脈血の速度を早め、新鮮な酸素と滋養成分をもつ動脈血が妨害物の少ない組織や臓器に流れ込むようにすることを言います。

マッサージ

エドガー・ケイシー・リーディングでは、オイルマッサージが他の療法よりもより頻繁に勧められている。

エドガー・ケイシーから何百という患者を送り込まれたハロルド・J−レイリー博士は「1度のマッサージは4マイルの歩きに匹敵する」とよく言っている。マッサージのタイプにもよると思うが、レイリー博士はマッサージの結果起きてくる血行の増大と、神経伝達の改善の事を指しているのである。マッサージは文字通り身体の神経道全体に何百万という衝動を伝えるからである。エドガー・ケイシーは全身マッサージはかりでなく、局所マッサージの効果についても頻繁に情報を与えている。

次のリーディングは脚におけるその効果と、結果としてそこに何が起きてくるかを語っている。「マッサージは、大変に良いものである。つま先の下や甲、踵など足の嚢にもっとマッサージしなさい。この方向で刺激を高めれば、坐骨末端の神経をもっと生き生きさせることができる。これによって、時々ふくらはぎや膝、ももに痙撃に似た感覚が出てくるだろうが、これは下肢あるいは運動器と身体の諸力との間の伝達が復活しようとしていることを表わすものである。」(2778−6)マッサージはAREクリニックのプログラムでも重要な治療となっており、エドガー・ケイシー・リーディングでは実に様々な障害に勧められてきた。

緊張やストレス、生活からくる圧迫感が同化障書と私が呼ぶ状況を、多くの人体の中に作り出す。これは胃潰瘍と関係するかもしれないし、しないかもしれないが、しぱしば過酸症として診断されている。それは、ストレスのために食物を消化管にとり入れ、それが腸の細胞から血液、リンバ液へと正しく吸収されるようにうまく変化させ、次に循環系を通して全身に送り、身体系統を修繕し、再充電し、再建するのに使う能力に不足をきたすことである。

これらの働きが起こる様々な部分のどこででも、その不足は起こりうる。どの部分に適切な働きが不足しても、そこには同化の支障が起こり、その結果、人体の適切な働きが不足してくる。

ストレスがこのような症侯群をどうやって作り出すのかを細々と語るよりも、実際にそうなったと仮定して、エドガー・ケイシーがそれについてどう語っているかを調べてみよう。

興味深い例が2つあるが、1つは鍼の世界でも大切な領域を扱っている。それはあばらのすぐ下の背中にある。(ここに勧められている電動マッサージャーは米国製です。)

「ここに起きている症状は、体の消化力における適切な同化の不足から、徐々に徐々に形成されてきたものである。もしここで、首尾一貫した形でこれまで示してきた食養生をとり入れ、循環系にマッサージを時々行なうようにすれば、その体はずっと改善してくるであろう。われわれはまた、電気バイプレーターを使うことによってその症状が大きく改められることがわかる。これは特に下肢に広く使い、特殊的には腰、第九胸椎、頭と首一帯に使うのである。」(389−9)

次の人は1回目のリーディングだが、体内に見られる障害は「大きく、情緒的緊張から起きてきている」と言われている。

「毎晩、寝る前に電動バイプレーターを使いなさい。キャップ型部品を使って背骨の両側と背骨自体を、脳の基底部から尾骨へとマッサージするのだ。これをたっぷり行なったら、背中から横隔膜を横切るようにしておこなう。次に仙骨を横切るようにして行い、次に股にそった座骨神経から膝、そして両脚部へと伸ばしてゆく。時間をかけて此れを行いなさい。」(2452−1)

マッサージには、ほとんどの場合油を併用する。

エドガー・ケイシー資料ではピーナッツ油が一香よく勧められており、またリューマチや筋肉痛に使っている人たちも、これを高く評価している。AREクリニックで、それこそ何千回もピーナッツ油マッサージを実施してきたが、一貫してこの油が様々な疾病を軽くすることがわかっている。いったいどのような生理学的メカニズムがマッサージに含まれているのだろうか。どのような働きかけを人体にするのか。それは、エドガー・ケイシーが「波動」と呼んだ効果を生むのだろうか。幾つかのケイシ−資料を調べてみて、こうした疑問に答えてくれるリーディングを見つけた。「あなたはマッサージの理由をよく考えるべきである。不活発が、様々な器官へと刺激が放たれるところの脊椎に沿ったそれら多くの場所に、ゆるみと張りとを起こし、ある部分に他以上の電気を受けとらせているのである。マッサージは神経節が神経諸力からの刺激を受けとるのを助け、まるで臓器の様々な部分をとおしに循環を助けてる。」(2456−4)

「日に30分から一時間半はマッサージせよ。荒っぼくやってはならず、調整を起こさせようとしてもならぬ。まだまだ時間がかかるからだ。ピーナッ油でのマッサージが良い。ピーナッ油には表層の血行を強め、表面の構造力を強め、皮膚や血を強める成分が含まれている。体を通してのその吸収と発散がまた、体の構造部の働きそのものを強めるのである。」(2968−1)

エドガー・ケイシー・リーディングは、数多くの人々の持つ特殊な点を扱ったのであり、誰もがマッサージできるようなきまりを述べたりはしなかった。

関節の脱臼や体内の異物、臓器にたまった病気を起こす異物や毒素の局地的な累積に因る炎症が原因で痛みが起こっているときは、マッサージで痛みが楽にならないのは明らかです。このような場合は医師に相談することが重要です。

マッサージ方法:一般則(一人でする場合も力を入れずに柔らかく擦る)

  1. 手を洗う。
  2. 笑顔でもって始める。
  3. 順序:首→腕→両脚の全面→腹部→両脚の背面→背中(特殊な理由があれば変えても良い)
  4. たえず身体には触れている。
  5. 痛い所や柔らかな所、硬い所を調べて、それに準じて行う。
  6. 患者をリラックスさせ、話を誘ってはいけない。少しばかり患者が話す分はさしつかえないが患者が話に刺激されるとマッサージの効果が失われてしまう。
  7. 患者の不快感や苦痛をよく観察して、痛めないようにする。
  8. 手はリズミカルに使う。
  9. 胸に向かう時には強く、胸から離れる時には弱くする。
  10. やさしく、愛情のこもったマッサージをする。
  11. 40〜45分程度でマッサージを終える。

一人でする場合は首、肩、腕、手先、足の指先、くるぶしをしてから背中をこする。風呂上がりが効果的。頚は手のひらで擦るとやりやすい。右の図を参考に背骨を中心に暖かくなるまで軽くマッサージして下さい。

マッサージをしてはいけない時

怪我の直後。
捻挫、打撲、肉離れなどの障害の直後は、内出血腫れや発熱などの炎症症状をおこしている為マッサージをすると腫れがひどくなるときがあります。
熱のあるとき。
風邪などで熱があるときにはマッサージは避けて下さい。マッサージによって炎症が起こりかえって熱を上げてしまい症状を悪化させてしまうときがあります。
痛みの激しいとき
柔道、ラクビー、拳法、アメリカンフットボールなどコンタクトスポーツでは、本人が怪我をしたことに気がつかないこともあります。表面上は腫れや内出血がなくてもマッサージを行うとさらに腫れを強める場合があるのでやめて下さい。この部分はアイシングのみ行って下さい。
医師から止められているとき
専門の医師からマッサージを見合わせるように指示を受けたときは従ってください。これからの処置についてアドバイスを受けるとよいでしょう。
お酒を飲んだとき
お酒は体内の血管を拡張させやすく、マッサージが強い刺激となりやすいです。そのため疲労している部位が悪化しやすいのです。
皮膚病、伝染病のときは基本的に避けるべき
使用している原料にアレルギーの無い方は使用が可能ですが、炎症をおこしている箇所や皮膚病箇所には使用をさけて下さい。伝染病は医師の許可を必ず受けて下さい。

スポーツマッサージ「スポーツコンデショニングのためのわかりやすいテクニック」新星出版社p18〜19参照尚、マッサージは入浴後(シャワーはなるべく避けること・・・入浴できないときのみ行う)に行うのが最も効果的です。

一人でできる自己マッサージの方法(入浴中に行うと効果的)

  1. 長さ1mくらいのタオルを用意する。それを15cmほどの幅に折りたたむ。これで摩擦をおこし、ついでに運動をします。タオルマッサージは循環系を回復させ、体調を整えます。また腕、胸、肩を強固にします。タオルを右肩にかけ、胸に垂れている端は右手で、背中に垂れている端は脇腹から回した左手で握り、前後に動かして背中に摩擦を与えます。次に右肩にかけて同じにようにおこないます。このときタオルをひとひねりするのもバリエーションの一つです。
  2. タオルの平らな面を首筋にピタリとあてがい、タオルの両端を肩の高さで持って左右交互に引き合い摩擦する。皮膚の表面というより、皮下組織と、筋肉を動かす気持ちで動かすようにする。次にタオルを握ったままの両手を胸の位置まで下げ、力いっぱい下に圧力をかけながら左右に少しずつ引く。これは首の付け根と肩の僧帽筋のマッサージになる。
  3. タオルを左右の脇の下を通して背中にあてがう。そうして左右に引くことで、1.とは違うかたちでのマッサージになる。こうして徐々にタオルをさげ背中全体に摩擦を加える。腰までタオルを下ろして来たら、タオルを動かすだけでなくフラダンスのように腰を左右に動かしことで、マッサージ効果は倍になる。このようにタオルマッサージには、「圧力」と「摩擦」の二通りの効果が持続出来る。摩擦をおこす場合は、あまりピンと張らずに大きく前後に引けばいいし、圧力マッサージでは、タオルはあまり大きく動かさないで、両端を強く引くようにすればいい。そして皮膚の下の肉と筋肉を動かすのである。摩擦で火傷を起こすこともあるので、皮膚が熱くなったら止めるように。
  4. 足と脚へのタオルマッサージは以下の通りである。イスに腰掛け、ももにタオルをまくようにして、タオルを交差させて左右、あるいは前後に引いてジグザグに動かす。同じような要領でふくらはぎもマッサージする。
  5. 今度は叩打法によるマッサージをひとつ紹介する。腰と臀部を壁に打ちつける初歩的なやり方で、脂肪を取り除くのに有効だ。しかし身体も壁も傷つけるほど強く打ちつけてはいけない。打ちつけるのに代わって、両手で握り拳をつくり、その内側でたたく方法も、同じような効果が得られる。前立腺炎の時の充血を取り除くのには、こちらのほうが有効であろう。
  6. タオルマッサージ終了後は十分体を温めた後に冷水シャワー(5〜13度)を1〜3分ほど短く浴びることで循環系等が非常に刺激され、疲労回復にも役立つ。気をつけることは、冷水に切り替えたとき、最初に頭や上半身にかからないようにすること。最初は脚と腹部にかけ、次に肩、首、頭、最後に全身にかける。

頭と肩の運動

運動姿勢にはいろいろな生理的反射が加わりますが、つぎの四肢の対称性反射と非対称性反射は重要なものです。これは、次の二つに分類されます。頭部を前屈すると、上肢が屈曲しやすくなり、下肢が伸展しやすくなります。つまり、あごを引くと腕を曲げる力が強まり脚を伸ばす力が強くなるのです。これは、あごを引いた姿勢では、腕を伸ばす力が弱くなり、脚を曲げる力が弱くなるということでもあります。頭部を後屈すると、上肢が伸展しやすくなり、下肢が屈曲しやすくなります。つまり、あごを上げると腕を伸ばす力が強まり脚を曲げる力が強くなるのです。これは、あごを上げた姿勢では、腕を曲げる力が弱くなり、脚を伸ばす力が弱くなるということでもあります。