なぜ、子宮筋腫は「そこ」にできたのか。
子宮筋腫をホルモンだけで捉えるのではなく、
子宮の位置、血流、神経、腸、骨盤、姿勢、呼吸、食事、飲水、睡眠まで含めて、
身体全体から考えていく一冊です。
本書では、まず医療によって筋腫の位置・大きさ・数・FIGO分類・出血・貧血などの
「現在地」を確認することから始めます。
そのうえで、毎日の食事、飲水、便通、歩行、呼吸、睡眠、
胸郭や骨盤を含む身体の状態を見直し、
一定期間ごとに症状と画像の両方から変化を確かめていきます。
医療か自然療法かという二者択一ではなく、
医学的評価を利用しながら、自分の生活と身体を見直していく。
それが本書の基本的な考え方です。
こんな方におすすめ
- 子宮筋腫と診断され、まず自分の状態を詳しく理解したい方
- 過多月経、貧血、痛み、腹部膨満、便秘、頻尿などが気になる方
- 筋腫の位置や大きさによる違いを知りたい方
- 食事や生活習慣をどのように整えればよいか学びたい方
- 自然療法と医療を対立させず、両方を活用したい方
- 姿勢、胸郭、呼吸、腸、骨盤と子宮の関係に関心がある方
- 自分の身体の変化を記録しながら長期的に取り組みたい方
本書について
子宮筋腫は、子宮筋層の平滑筋系細胞から発生する良性腫瘍です。
エストロゲンやプロゲステロンへの感受性、
遺伝的変化、成長因子、細胞外マトリックスなど、
複数の要因が関係しています。
しかし本書では、それだけで終わりません。
「なぜ、その人の子宮の、その場所に筋腫ができたのか」
という問いから、
子宮周囲の構造、腸や膀胱との位置関係、
胸郭・横隔膜・腹部・骨盤へ伝わる圧力、
神経クロストーク、循環、代謝、生活環境などを幅広く考察します。
さらに、医学的に確立している内容と、
著者の臨床経験から組み立てた仮説を区別しながら、
子宮筋腫を一つの方向からではなく、
多角的に理解することを目指します。
本書の大きな特徴
● 医学的評価から始める
自然療法を始める前に、超音波やMRIなどを利用して、
筋腫の位置・大きさ・数・FIGO分類・子宮腔の変形を確認します。
過多月経がある場合には、Hbなどの血液検査や、
必要に応じて鉄の状態についても確認します。
● 「症状」と「筋腫そのものの変化」を分けて考える
月経量、痛み、便秘、腹部膨満などが軽くなったことと、
画像上で筋腫が小さくなったことは同じではありません。
本書では、体感と医療画像を別々に記録して評価します。
● 子宮だけでなく、身体全体を見る
頚胸移行部、胸郭、横隔膜、腹部、腸、仙骨、骨盤、股関節、歩行まで、
子宮へ影響し得る身体の状態を幅広く確認します。
● 神経クロストークという視点
子宮、腸、膀胱など骨盤内臓器からの感覚入力は、
腰仙部の神経系で近接することがあります。
本書では、共有求心路、内臓体性反射、関連痛などを手掛かりに、
子宮・腸・腰仙部・骨盤底に現れる症状のつながりを考えます。
● 食事・飲水・便通・歩行・呼吸・睡眠を一つにつなげる
特定の食品や一つの方法だけに頼るのではなく、
毎日の生活そのものを見直します。
● 著者独自の仮説も明確に区別
本書では、
医学的・生物学的に確認されている内容を【A】、
関連が考えられる臨床的要因を【C】、
著者が検証している補助仮説を【H】、
安全上重要な事項を【S】として整理しています。
まず、自分の筋腫の「現在地」を知る
本書では「子宮筋腫があります」という情報だけではなく、
できる限り具体的に現在地を記録することをすすめています。
- 筋腫の個数
- 三方向の大きさ
- 前壁・後壁・底部・頚部
- 右側・中央・左側
- 粘膜下・筋層内・漿膜下
- FIGO分類
- 子宮腔の変形
- 膀胱・直腸など周囲臓器との位置関係
- 子宮腺筋症・子宮内膜症・卵巣病変などの併存
- 出血量・貧血の状態
この基準を残すことで、
その後に身体や生活を変えたときの変化を比較しやすくします。
本書の主な内容
第1章 子宮筋腫はなぜ起こる
ホルモン、遺伝、酸化ストレス、代謝、肝臓・腸、
自律神経、局所循環などから、子宮筋腫の背景を考えます。
第2章 卵巣嚢腫・子宮筋腫・S状結腸癒着によるクロストーク
仙骨子宮靱帯、仙骨・腰椎、腸腰筋、Douglas窩などを中心に、
骨盤内の神経・筋膜と症状の関連を考察します。
第3章 改善法の総合戦略
身体構造、飲水、食事、生活習慣、肝臓・腸など、
複数の方向から身体環境を整えていく考え方をまとめます。
第4章 腰椎性クロストークと腸圧の連鎖
腰椎、腸腰筋、S状結腸、腹腔内圧、骨盤周囲の関係について考察します。
第5章 子宮筋腫 総合改善法
本書の中心章です。
医学的評価、FIGO分類、貧血、妊娠希望、
薬物療法、LNG-IUS、GnRH関連薬、手術、子宮動脈塞栓術など、
現在の医療の選択肢を整理したうえで、
食事・飲水・運動・呼吸・生活習慣をつなげます。
第6章 症例と臨床で見えてきたこと
不正出血、比較的大きな筋腫、手術後の状態など、
著者が経験してきた事例を紹介します。
第7章 子宮筋腫が形成される原因と予防
食事、飲水、運動、骨盤内循環、腸、神経など、
日常生活から考える項目をまとめます。
第8章 食事・炎症・調理の見直し
油脂、レクチン、発酵食品、豆類、穀物などについて、
一律除去ではなく、調理法や個人差を含めて考えます。
第9章 子宮の腫瘍の分類と全体図
子宮筋腫だけでなく、子宮腺筋症、子宮頸がん、
子宮体がん、子宮肉腫などとの違いにも触れます。
第10章 女性ホルモン病の神経マップ
著者独自の神経クロストークモデルを図解し、
身体全体から考える視点を紹介します。
第11章 子宮筋腫を生んだ環境を元へ戻す統合自然療法
増補改訂版の重要章。
子宮壁の「ヨレ」、圧力ドミノ、動脈・静脈・リンパ・神経という
「四つの流れ」、生命活動を支える5本柱などを一つにつなげます。
第12章 スピン・場・祈り
身体だけではなく、意識や祈りを含めた著者独自の考察を紹介します。
第13章 心・体・魂・生活習慣を一致させる
食事、飲水、睡眠、呼吸、ストレスとの向き合い方を含め、
日常生活へ実践を定着させる方法をまとめます。
12週間をひとつの実践期間に
第1〜2週 現在地を知る
筋腫の位置・大きさ、呼吸、腹部、便通、骨盤、
歩行、食事、飲水、睡眠などを確認します。
第3〜4週 身体への負担を見直す
胸郭、下位肋骨、横隔膜を動かし、
長時間座り続ける生活を見直します。
第5〜8週 腸と骨盤を整える
便通、腹部膨満、股関節、仙骨、歩行などを確認します。
第9〜12週 毎日の生活へ定着させる
呼吸、食事、飲水、代謝、排泄、睡眠などを、
無理なく続けられる形へつなげます。
12週間で治療が完了するという意味ではありません。
身体がどの方向へ変化したのかを確認し、
次に何を見直すべきかを考えるための一つの期間として設定されています。
食事について
本書では、特定の食品だけで子宮筋腫を改善させるという考え方を取りません。
過多月経がある場合には、
まず鉄欠乏や貧血への対応を優先します。
そのうえで、たんぱく質、野菜、食物繊維などを確保しながら、
総摂取エネルギー、総油脂、揚げ物、菓子、清涼飲料、
超加工食品などを見直します。
大豆、小麦、乳製品、発酵食品なども一律に禁止するのではなく、
体調や症状との関係を記録しながら個別に調整していきます。
医療を「答え合わせ」に利用する
本書の特徴のひとつが、
自然療法と医療画像を組み合わせるという考え方です。
実践前に超音波やMRIなどで筋腫を確認し、
一定期間取り組んだあとに再び検査を行い、
同じ筋腫を比較します。
見るのは筋腫だけではありません。
- 月経量・月経日数
- 血塊
- Hbなどの貧血指標
- 痛み
- 腹部膨満
- 便通・排尿
- 体重・腹囲
- 歩行・活動量
- 睡眠・疲労
- 筋腫の三方向径・位置・個数
体感だけで判断せず、
症状と画像を分けて変化を確認していくことを重視しています。
安全のために
本書は、医療機関での診断や治療を否定したり、
必要な治療の代わりとするためのものではありません。
次のような場合は、セルフケアだけで判断せず、
医療機関へ相談・受診してください。
- 出血量が急に増えた場合
- 1時間程度で月経用品の交換が必要なほどの出血
- 強いめまい、動悸、息切れ、失神
- 強い腹痛が続く場合
- 閉経後の出血
- 腹部が急速に大きくなった場合
- 排尿・排便が困難になった場合
- 発熱を伴う骨盤痛
- 妊娠中・妊娠の可能性がある状態での出血や腹痛
また、薬を自己判断で中止したり、
下腹部や筋腫があると考えられる場所を強く押す、
極端な断食、急激な減量、大量のサプリメント摂取などは避けてください。
書籍情報
| 商品内容 |
書籍 |
| 書名 |
増補改訂版 子宮筋腫を自然療法で整える−なぜ子宮の「そこ」にできるのか−
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| ページ数 |
298ページ |
| 著者 |
薬剤師・第16代目 尾?信太郎
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筋腫だけを見るのではなく、筋腫を取り巻く身体と生活を見る。
医療で現在地を確認し、
食事・飲水・便通・呼吸・姿勢・歩行・睡眠を見直し、
その変化を再び画像で確かめる。
子宮筋腫と向き合うための、多角的な視点をまとめた一冊です。